【カメラ話番外編】フィルムカメラの昨今
皆さんこんにちは。成瀬です。
一通り、ザックリですが現在のデジタルカメラ事情についてお話ししてまいりましたが、フィルムカメラはどうなんでしょう? もう滅びてしまったのでしょうか?
たしかに、この10年でにわかにカメラ・写真ブームを作り上げた立役者はデジタルカメラ、その発展によるものです。特別な修行なしでも簡単にプロ並みの写真が撮れる、という点でデジタルが果たした役割は計り知れません。そして、その影で多くのフィルムメーカーやカメラメーカーが倒産したり、デジタル一本に切り替えたりと生き残りを賭けてきました。
ところが、昨今急に人気が上がってきているのが、フィルムカメラでもあるのです。
デジタルで写真を始めた人が、カメラを、写真をもっと知りたい、学びたい、という熱を持つようになり、クラシカルなフォルムカメラを手にして四苦八苦する、という姿を筆者も講師として多く見てきました。すでにデジタルの煽りで倒産してしまったフィルムメーカーは蘇りませんが、いまでも昔ながらのフィルムを製造続けているKodakや、フィルムブームで成長を成し遂げたLOMOといったブランドが、写真ファンの心を掴んでいます。
暗室で薬品の中から印画紙に浮かび上がってくる写真を求めて、暗室レンタルなども人気を維持しています。フィルムで撮り、フィルム用の銀塩印画紙に焼き付けた作品しか展示しない、というギャラリーもあるほどです。フィルム代、印画紙代はデジタル以前と比較して倍にも3倍にもなりました。選択できる感材も少なくなりました。それでもなお、フィルムにこだわる人は残っているのです。なぜでしょう?
筆者が思うに、理由はふたつ大きく挙げられます。
ひとつは、デジタルがいかに発展したとはいえ、フィルム印画紙に焼かれた写真には、デジタルにはまだ達成できていない「深み」が残っているからかと思います。これに対して、「いやもうデジタルはフィルムを超えた」という声も聞かれますし、多くの面でそれは正しいと筆者も感じています。しかし、フィルム写真にはそれ独特の「味」があることも事実ではないでしょうか? それは、本当に写真に通じた人にしかわからないほど微々たる差かもしれません。でも、その「差」にこそ本質を求める人が、フィルムで写真を撮るのだと思います。
もうひとつは、「所作」の点です。カメラにフィルムを詰め、露出を計り計算して、慎重にシャッターを切る。そして、大切に撮った写真を念入りに管理した薬品で現像し、好みの印画紙に一枚ずつ時間をかけて焼く。デジタルでは撮ったその場でイメージを確認できますが、フィルムはこのプロセスを経ないと最終イメージに到達できません。この「時間とプロセス」を写真の本道と信じる人が残っているのです。実は、筆者もその一人ではあります。
ついついデジタルの利便性とコストパフォーマンスに負けてフィルムから遠ざかりがちですが、筆者のカメラ用防湿庫には、つねに135、120フィルムが棚一段を占めています。天気予報を調べて、よし今日はフィルムで撮るぞ、と構えて外へ出るときの高揚感は、もしかしたらデジタルでは得られないものかもしれません。その瞬間から、フィルム写真の「所作」は始まっているのです。
これから写真を始めようという方には、ご理解いただけない心情かもしれませんね。決してデジタルを否定するつもりはありません。しかし、どれほどデジタルが進化し、本当にフィルム写真を凌駕してしまったとしても、フィルム写真ファンは残るだろうと確信しています。
デジタル旺盛の昨今、フィルムカメラはかつてとは比べ物にならない値段で安く手に入るようになりました。時にはちょっと気持ちを変えてみて、フィルムで写真を撮ってみてはいかがでしょうか?
それでは、また次回まで。
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