【成瀬功のフォトレッスン〜初級編③】カメラのアングルの妙

PHOTOGRAPH(写真)

皆さんこんにちは。成瀬です。

前回、写真は膝で撮る!と豪語しましたが、実践いただけたでしょうか? 今回は、それに補足する写真の構図の決め方として、「アングル」について語ってみようと思います。

アングルとは、角度のことです。膝を使って上下にカメラを動かすことに慣れたら、今度はカメラの角度を変えてみて、さらに自分らしい構図が作れるようになりましょう。

今回メインイメージに使った写真は、私が座間味にいった際に撮ったものの他のカットですが、この写真、一見水平で撮っているように見えますが、実はアングルを調整しています。

カメラの角度をちょっと下に向けて、瓦屋根が対角線上に入るようにし、かつ海の水平線と空が入るようにし、二つの構図から成り立っています。これが素晴らしい写真かどうかは別として、こうしたアングルの調整で、個性的な写真を作ることができるという例に挙げました。

カメラのアングルに関しては、膝を使った上下の調整よりも、皆さん自然と行なっていることかもしれません。私は瓦屋根を効果的に画面に入れたくて、カメラをちょっと下に向けて構図に取り込み、かつ海と空が十分に入るように調整しています。

こうしたアングルの調整は、メインの被写体をより際立たせるのに役立ちます。瓦屋根という「脇役」を取り込むことで、より海の青さ、空の深さが際立ってきていると言えるでしょう。こうした使い方が、印象的な写真を撮る上で役立つ考え方になっています。

目線の高さで水平に撮るだけが写真ではありません。皆さんも是非個性的な構図づくりのために、いろいろと挑戦してみてください。

それでは、次回まで。

成瀬功

写真作家・一社)日本アート教育振興会 Art life press フォトチーム所属 <Profile> 19歳で単身渡米。テキサスの州立大学に入学。芸術学...

プロフィール

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