プリントすると端っこが切れてしまう?
プラクティカルフォト認定講座(http://home.artphoto-lesson.com/)監修・新宿校講師の宮木和佳子です。
今日は、悩みの中でも割とよく聞かれるプリントのお話です。
シャッターを切るまでは、すごーく考えて計算して撮影したのに、
いざプリントしてみたら
「あれ?はしっこが切れてる!?」
なんてことはありませんか?
実はこれ、“必ず起こること”なんです。
デジタルになってからというもの、撮影した写真を誰かにあげる場合は、圧倒的に「メールに添付」して送ることが多いですよね。
いまどき、印画紙に印刷してみんなに配る、という光景もかなり少なくなりました。
ですので「プリントするという行為すらあまりしたことない」という方も少なくないと思います。
プラクティカルフォト講座では、公式で行っている写真展やフォトブック、一枚絵の大きな作品にも挑戦できるように、積極的に「紙焼き(プリント)」を取り入れた授業をしていますが、初めてプリントをするといつもこの質問が出てきます。
比率がポイントだった!
ではよく考えて見ましょう。
なぜ切れてしまうのでしょうか?それは印画紙の縦横比率と、写真データ比率が違うからです。
フィルム時代からもフィルムにもさまざまな比率の種類がありました。
それはデジタルになった今も変わりませんが、その比率はやはり1種類ではありません。
そこに、写真をプリントしよう!とLサイズで頼んだとしたら、今度は写真の印画紙自体の縦横比率もありますので、撮ったデータのままプリントアウトできる、ということはほぼないわけなのです。
また2LサイズはL判の2倍の大きさなわけですが、A4というサイズになると、このL,2Lの比率とまた微妙に変わってきます。
そう、ふちなしで紙焼きしたい場合は、確実に切れます。
この関係を知らない人が多く、最初は戸惑いますが、プリントを重ねていくと案外慣れてくるもので、講座の最後の方は、
きっちりとあわせて作ることができるようになります。
そうなると、プリントを想定して撮影した場合、どこまで考えて撮るべきでしょうか?
方法は2つあります。
①余白を入れ込んだ写真を想定し、撮影データの時点でトリミングなしのデータに仕上げる
②ある程度切れる領域を予想し、そこを含んだ状態で撮影する
となります。
余白を入れ込むことも悪くはないのですが、余白や枠、というものは、写真の勢いを一旦落ち着かせる効果がありますので、静かな写真やノスタルジックなテイストならいいのですが、インパクトのある写真ですと返ってその良さを消しかねませんので、使うときはしっかり考えて撮影しましょう。
モニターの中だけが写真じゃない
デジタルになるとどうしてもプリントする、という機会が減りますが、写真はもともと紙に焼いて一枚をしっかり眺めることで上達します。
モニター上で表示、キーボードをぽんと叩いて次の写真を表示……。
これも悪くないのですが、自分の写真から逃げずにしっかり向き合うという経験もまた、あなたの写真をよくしてくれるはずです。
たまにはプリントするのもいいですよ!
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