あなたは、「アトリビュート」を知っていますか?

お久しぶりです!
日本アート教育振興会 浅野です。
春の暖かみが待ち遠しいこの頃、
いかがお過ごしでしょうか。
もう少し暖かくなったら
うららかな気分で
そこらじゅうをお散歩したいな
なんて思っております。
・・・。
・・・。
春という言葉で、
ある絵画作品を思い浮かべました。
サンドロ・ボッティチェリ『プリマヴェーラ』
日本では『春』と呼ばれている作品です。
この『プリマヴェーラ』
色々な寓意やアトリビュートが含まれており、
見れば見るほど奥深い作品なんですよ。。。
・・・。
寓意?アトリビュート?
と思われた方、
寓意やアトリビュートを知っていると、
さらに西洋絵画を楽しく観ることが
できるかもしれませんよ!
ということで、今回は西洋絵画の
表現方法の1つ
アトリビュートについて
一緒に学んでいこうと思います!
***********
【アトリビュートって、何だろう】
しばしば西洋絵画内には「アトリビュート」が
見受けられます。
アトリビュートとは、
“西洋美術において伝説上・歴史上の人物または
神話上の神と関連付けられた持ち物。
その物の持ち主を特定する役割を果たす。“
(wikipediaより)
と表記されていますが、
要するに
「それぞれ神話の神や人物には
お約束の衣装や持ち物があるよ。」
ということです!
例えば、絵の中で
・赤い服
・青いマント
・幼児を連れている、抱えている
女性が描かれているとしたら、
それは、聖母マリアの約束事(アトリビュート)なので
聖母マリアと特定することができます。
何となく分かりましたか?
他にも、
・ラクダの毛皮
・十字架
→聖ヨハネ
・雷
・鷲
・王笏(おうしゃく)
→ゼウス
などなど、調べてみるとたくさんの
人物やアトリビュートがヒットしますよ^^
ちなみに先ほどご紹介した
ボッティチェリの『プリマヴェーラ』
には、
・キューピッド
・ミルトス
→ヴィーナス
・杖を持つ男性
→メルクリウス
などがアトリビュートにより
読み取ることができます。
アトリビュートの何が良いかって、
タイトルなどに登場人物の名前が無かったり
解説が書かれていなくても、
「あ!この人だ!」
と絵の中の人の正体が分かることです。
今後、美術館などで鑑賞をする際に
アトリビュートを知っていれば
一味違う絵画の見方ができるかもしれませんね!
また、西洋絵画以外にも
日本の仏像にも同じようなことができます。
仏像にもアトリビュート(持物)があったりするので、
お近くのお寺に足を運んでもいいかもしれません^^
ぜひ、ご活用くださいませ!
今回は西洋絵画の表現方法「アトリビュート」について
お話ししました。
なんだか絵画をじっくり見ると
観察力や想像力が膨らみますね。
そこで、絵画鑑賞についてもっと知りたいな‥‥
と思ったあなたのために、
弊会では「アートマインドコーチング」という
絵画を用いた対話型鑑賞についての講座を
ご用意しております。
絵画鑑賞を通して新しい視点に気が付ける能力を伸ばし、
アート以外にもビジネスや
身の回りの生活においても広く活かしていただけたら嬉しいです!
ご興味がありましたら、
無料体験会にぜひご参加くださいませ!
https://artmind-japan.com/amccoach-trial
余談ですが、昔イタリアにて
ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』『プリマヴェーラ』
を観る機会がありました。
じっくり観察していたところ、
なんと、画面にラメのようなものが(物理的に)
キラキラと光っており、当時衝撃を受けました!
その後、画集や写真を見ても、その神秘的なキラキラは
観ることができませんでしたので、
発見することができてすごく嬉しかったです。
この経験が衝撃的過ぎて
しばらくずっと、ボッティチェリのキラキラが
頭から離れませんでした(笑)
実際に絵画を見てじっくり観察をすると
こういった新しい発見などが見つかり、
より作品のことが好きになるなぁと
思います^^
世の中が落ち着いたら、
色々な場所に出向きたいですね。
それでは、また次回お会いしましょう。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
*今日の記事を描いた人*
Profile 浅野朱音(Asano Akane)
岐阜県生まれ。
愛知県立芸術大学 美術学部 彫刻専攻 学部卒業
同大学、美術研究科 彫刻領域 1年間在籍
「当たり前を疑え!」を教訓に毎日を過ごしている。
立体作品・平面作品どちらも好き。
コロナが落ち着いたらまたどこか展示を見に行きたいところ。
最近は観葉植物にハマっている。
最近の推しは
「ヒボタン」「ガジュマル」「トゥルキダ」などなど・・・。